My Life
甲田益也子

「Jupiter」

 いよいよ、私の初のソロアルバム「Jupiter」の発売日(三月十日)がせまってきました。今回のCDジャケットで、はじめて私は自分で顔に模様を描きました。イメージはどこか未開の部族の人とか、未来か地球外の惑星などに住むだろう人。地域や時代を超えて、そういう人達にはどこか共通の要素があるように感じます。力強い存在感。顔に模様があるというのが見る人に伝わりやすいのではと思いました。それと同時に私の頭の中には、銀色に光る金属のアクセサリーのイメージがありました。

 ある時、木星が金属の錫に対応することを思い出し、この金属というのは錫に違いないと判断。探してみたのですが、容易ではありませんでした。最初、錫のシンプルな輪のようなものを買おうと思いました。そのまま使えそうなものはなく、溶かして使うショットという小さな涙のかたちと、板状のものはありました。ただ、それを加工依頼する予算と時間的余裕がありません。彫金をしている知人に尋ねましたが、アクセサリーと錫は結びつかないようで扱ったことはないという事でした。


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