シリコンバレーウォッチ

シリコンバレーウォッチャー

「SI、VARは自社組立のハウスブランド・サーバーを推進」

 97年米国市場はサブ1000ドルPCが主力モデルとなる超低価格化の波が襲った。これと同時にPCリテール、SI、VAR、独立系ベンチャー企業などが自社内でPCを組み立てることが大流行となった。自らの手で組み立てられたPCは、自社のブランドで販売される。これを米国ではハウスブランドPCと呼び、今やコンパック、IBM、デルなどよりずっと多い出荷台数になった。その意味で米国におけるトップブランドは、ハウスブランドPCなのである。

 97年米国市場のPC出荷台数は3030万台(データクェスト)である。巨大なこの米国市場では、ハウスブランドが30%以上、すなわち1000万台以上も出荷されていると、多くのアナリストが推定している。PCリテールを展開するマイクロセンターは98年4月にサブ500ドルのPowerSpecを発売した。これにはサイリックスチップが採用され、台湾のエリートグループがサブ500ドル用のマザーボードを生産し、PCリテールや独立系アッセンブリメーカーに渡す。マイクロセンターは独立系メーカーに組み立てさせて、これを自社のハウスブランドで販売する。独立系メーカーからマイクロセンターに渡される間はブランドがないので、これを米国ではホワイトボックスPCと呼ぶ。こうして98年の米国市場ではハウスブランド、ホワイトボックスPCが大きなシェアを持つことになった。


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