シリコンバレーウォッチ

シリコンバレーウォッチャー



 米国アンサーズリサーチによると、98年3月に米国SIの71%がPCを、56%がサーバーを自社で組み立てていると発表した。しかし動きの早い米国では、このハウスブランドにも大きな動きが出始めた。それはコンパック、IBM、パッカードベルーNECなどの有力メーカーが矢継ぎ早にサブ900ドル/800ドルを市場に投入し始めたからだ。

 これまではサブ1000ドルが主力であった。1000ドルPCでは自社で組み立てると、25%程度の高いマージンをSI達は得ることができた。しかし企業向けも800ドルを下回るようになると、自社組み立てでも、高いマージンが得られなくなった。そのためSI達は、クライアントPCの自社組み立ての割合を徐々に減らして、有力メーカー製品を使う。あるいはイングラムマイクロのような巨大ディストリビュータが生産するホワイトボックスPCを仕入れて、ハウスブランドとして販売する。その代わり、SI達はサーバーの自社組み立てを熱心におこなうようになった。

 クライアントPCの性能に関しては、どのユーザーからの注文でも、その性能や構成に大きな差異はない。従って性能と価格の比較は、どこのユーザーでもできるため、自社組み立てでも高い付加価値を得ることは極めて困難である。これに対してサーバーは、ユーザーの使うアプリケーションや、これに接続されるクライアント数、要請される信頼性の度合いによって構成も大きく異なる。従ってユーザー側でも、競合するサーバーの性能と価格を一律に評価することはほとんど不可能である。


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