シリコンバレーウォッチ

シリコンバレーウォッチャー



 クライアントではあるユーザーの仕様のものをそのまま他のユーザーに持ち込んでも、ほとんど支障はない。しかしサーバーでは、ディスク容量、メモリ容量、プロセッサ数、チャネル数に大きな差がでる。しかも大量のホワイトボックスPCの生産を手掛けるPCディストリビュータも、要求される性能や構成に大きな格差のあるホワイトボックスサーバーまで今すぐに生産する体制にはなっていない。こうした観点から、多くのSI、VAR達はハウスブランドサーバーを自社内で組み立て始めた。

 こうして、ハウスブランドPCでは自社組み立てを行うSIやVARの割合は徐々に減少して、逆にサーバーを組み立てる割合は徐々に増加するというのが妥当と考えられるようになった。数の多いクライアントPCに対しては、ユーザーからの価格的要求も厳しい。しかしどの中小企業ユーザーでもサーバーでは信頼性が高いことが最も重要だということを認識している。そのため、ユーザーに信頼されたSIやVARが過剰品質のサーバー構成を提案しても、ユーザーから反論されるケースは少ない。

 従来通りハウスブランドシステムを強調したSIの多くは、クライアントは大規模なクローンハウスと呼ばれ始めたホワイトボックスメーカーから調達し、サーバーは自社で組み立て、これら全てに統一したハウスブランドを貼って納入するのである。


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