シリコンバレーウォッチ

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「ホワイトボックス・メーカーを狙う米国ディストリビュータ」

 米欧のコンピュータ関連ディストリビュータの企業規模は大きい。第1位の米イングラムマイクロの97年の売上高は166億ドル(約2兆1500億円)である。第2位は米テックデータの71億ドル(約9230億円)、3位は独コンピュータ2000の48億ドル(約6240億円)、4位米メリセルの41億ドル(約5330億円)、5位マイクロエージの28億ドル(約3640億円)、6位イナコムの18億ドル(約2340億円)と続く。イングラムは第2位のテックデータの2倍以上の売上高を誇る突出したディストリビュータである。わが国のPC系販社の98年決算における売上高はキャノン販売7767億円、大塚商会3300億円である。また、ディストリビュータ色の強いダイワボウ情報システムは1963億円、カテナは740億円である。

 イングラムを追うテックデータは欧州最大のディストリビュータのコンピュータ2000を98年5月に買収すると発表した。これでテックデータの売上高は120億ドルとなって、イングラムに迫ることになる。しかしイングラムは98年には、97年対比で22%増の202億ドルの売上高を計画している。イングラムは97年にも前年比38%の売上高伸長を残している。イングラムのディストリビュータとしての売上高も驚異であるが、価格低下の激しい米国市場で20%以上の伸長率を誇ることに注目しなければならない。


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