シリコンバレーウォッチ

シリコンバレーウォッチャー



 イングラムは98年第1四半期にも、前年同期比で41%という売上増を記録しているので、98年の売上計画は十分に達成されると、米国業界筋は考えている。イングラムは従来はPC関連商品主体のビジネスであった。しかし同社のジェール・ステッドCEOは「これからの巨大ディストリビュータ成長のキーは、エンタープライズ製品の取り扱いが可能かどうかにかかっている」と語った。そのためイングラムはサンのUNIX関連の全商品のディストリビューションを開始した。特に、97年秋にサンが低価格のUNIXサーバー「エンタープライズ450」を発売したのを契機として、サン商品の売上高は急速に伸びたとステッドCEOは語っている。

 米国では中小SI、VARでも約4分の1が、UNIXシステムを取り扱っている。彼らは中小企業ユーザーの2000年問題ソリューションとして、UNIXシステムを提供している。米国の上位ディストリビュータはコンパック、HP、IBMなどのチャネルアッセンブリーも手掛けている。彼らのリセーラーからの個別発注に対応するCTO形式のアッセンブリーである。一方米国の多くのSI、VAR達は、開発を受託したシステムに組み込むPCは、有力メーカー製を採用するのではなく、自社内で組み立てて自社ブランドで出荷するようになった。大メーカー製よりも、はるかに高い粗利益率が確保できるからである。


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