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〜マン島TT参戦を終えて〜
〜NO.2〜

国際A級ライダー 前田淳

 まずマン島TTレースはみんなが楽しんでやっているのが一番の大きな違い。ライダーもメカニックもオフィシャルもそして観客も全員参加しているのが素晴らしい。そしてオートバイメーカー主導型ではなく、ライダーが前面に出てくる、人間がちゃんとマシンに勝っているのも素晴らしかった点だった。それぞれの選手には色々なドラマがあって、その選手の一挙一動がみんなの話題になり、雑誌の記事になる。急造のアイドルを仕立てて、ハード面(オートバイ)での差を如実に一般参加のライダーとつけて自己満足している日本のレースとは全然違う点だろう。 熟練したベテラン(日本で言えば国民栄誉賞を貰っているライダーもいる)のライダーと、ニューフェイスのライダーが切磋琢磨しあえる環境であるのも大きな違いだろう。 野球で言えば毎年ドラフト1位の選手ばっかりがプレーしていても、選手の名前も覚えられないし、ベテランのプレー、たとえば巨人の川相のバントを見たい人だっている訳だよね。残念ながら日本のレースにそれは無く、マン島TTレースにはそれがあった。オートバイはほとんど日本製なんだけどなぁ・・・・・



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