台湾誘拐ビジネス 第7回

台湾の駐日代表機関である「台北駐日経済文化代表處」関係者に、「白暁燕さん誘拐殺害事件のその後」「台湾の治安」などについてインタビューした。

ー 逃亡犯からの手紙には、誘拐の目的についてはどう書かれていたのか。

「身代金を米ドルで五百万ドル要求したのだが、これは値引きされ三百万ドルくらいになるだろうと思っていた。三人で山分けすると、一人百万ドルになると思っていたと書かれていた」

ー この手紙に台湾マスコミは騒然としたようだが。

「各紙一面トップで報じた。一面から七〜八面まで、この手紙を特集した新聞もある。
 この事件で、二つの新聞と週刊誌が批判されている。というは、誘拐事件が起こって、すぐに報じてしまったからだ。結果的に暁燕さんは殺害されてしまった。これらの新聞と週刊誌が出たとき、交番で回収したくらいだ、いま、市民に厳しい批判に晒されている。新聞局長が辞職したりもしている。台湾には日本のようにきちんとした報道規定がないから、その点も問題になっている」

ー 台湾の治安の悪化に市民たちが連日抗議しているようだが。

「実際にはそんなに悪い治安ではない。日本だって神戸で小学六年生が殺害されて学校の校門に首が置かれたという残酷な事件が起こった。
 台湾の治安は昔よりは悪化しているかもしれないが、全般的には他の諸外国と較べてみて、日本と変わらないですよ、アメリカやフィリピンなどよりずっといい」



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