慶大のスラッガー
高橋由伸選手只今、本塁打記録爆走中
第5回



(写真提供共同通信社)
高橋選手は、千葉県出身の二十二歳。身長百八十センチ、体重七十キロの恵まれた体格。
 父重術さん(五七)は会社社長。母幸子さん(五四)は毎試合のように観戦に訪れるほど、息子の活躍を楽しみにしている。三人兄弟の末っ子で、長兄とは十歳、次兄とは七歳と、歳の離れた兄弟で、末っ子として甘やかされて育てられたようだ。

現在はチームのキャプテン。チームメイトからの信頼は厚い。だが、物足りないという野球関係者もいる。

「人を押し退けてでも俺が、俺がという面がない。いつも、周囲に気配りする男だ。いまはまだ学生だからそれでいいが、プロへ行ったら、ちょっと気弱な点が気になる」
 高橋選手が野球を始めたのは、小学四年のとき。少年野球の「生浜ヤンキース」(千葉)がきっかけ。小学生時代は、県大会で優勝している。高校は神奈川の桐蔭学園に進み、一年(夏)、二年(夏)と二度甲子園に出場した。

 こどもの頃は、さぞかし勉強家でスポーツマンだったんだろうと思いがちだが、
「高橋は、ガキ大将でも、ガリ勉でもなかった。どちらかというと、あまり目立たない生徒だった」(同級生)
 というのだ
 現在もいたって真面目で、卒業するのに足りない単位はあと四単位。ゼミに入っていたので卒論はない。血液型はO型。


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