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165話  「アメリカのコーリング・カード」
ニュー・イングランド通信

020731-1.jpg (11k) 日本の携帯電話の普及は、実に目を見張るものがあります。公衆電話の数がだんだん減ってきて、携帯電話を持たない人は不便を感じるようになってきました。アメリカでも、日本の後を追うようにして、携帯電話が普及してきています。しかし、まだ日本ほどではありませんから、当然、公衆電話の使用が必要になります。
公衆電話のかけ方は、基本的には万国共通。コインを入れて電話を使う仕組みになっています。しかし、市内局番にちょっとした電話をするなら別ですが、長距離電話だったり、複雑な会話をする場合、コインを入れていたのでは間に合いません。日本のテレフォン・カードは、この点で、世界一だと思います。なぜ、日本のテレフォン・カードが世界一なのか、アメリカのコーリング・カードとくらべてご説明しましょう。

まず、日本のカード式公衆電話を使用する場合、カードを差し込むと、ユニット数が表示されますね。今の日本ではほとんどがこの形ですが、ちょっと前まではコインを入れるだけの公衆電話があったのを覚えていますか?アメリカの公衆電話は、コインを入れて使用するタイプだけです。ちょっと離れた所に電話をする場合、25セントのコインで5ドル分入れて下さい、なんてアナウンスが流れます。何と膨大な数のコインでしょう。そんなに沢山のコインを持ち歩く人なんていませんから、コーリング・カードという電話のカードの出番が来るのですが、カードを機械に差し込むことができないので、まずはトールフリーの番号に電話をします。すると録音テープが流れ「お客様のピン・ナンバーを押してください」と言います。このピン・ナンバーとは、カードを購入した時にカードに記されている暗証番号のことです。この番号をプッシュ・ボタンで押すことにより、コンピューターがカードの残高ユニット数を確認して、音声で知らせてきます。そして、やっと相手の電話番号を押すことになります。ここまで辿り着くのに何と時間のかかることか!

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