38話 「スノー・バード」
ニュー・イングランド通信
皆さんは「スノー・バード」と聞いて
一体、どんな鳥なんだろう?と思うでしょう。実はこれは図鑑に載っているような
鳥ではないのです。
ニュー・イングランド地方は
北緯で言うと日本の北海道からそれより北に位置している為、かなり厳しい冬の寒
さになります。雪の積雪もかなり
の物で、毎年
かなりの人数のお年寄りが、雪かきをしていて心臓発作で亡くなります。真冬の外
気は冷凍庫に首を突っ込んでいる
ような寒さです。
そこで
冬の寒い間だけ「渡り鳥」の様に暖かい場所を求めて、フロリダで暮らすシニアの
人が多いのです。この人達の事を
「スノー・バード」と名付けてニックネームとして使っている「スラング」です。
スノー・バードの一人であるMrs. Francis Taub
にお話を聞きました。ご夫妻は春、夏、秋、の3シーズンをコネチカット州で過ご
し、11月末のサンクス・ギビン
グが終わるとフロリダに行き、4月の中旬に再び戻ってくると言う生活をしていま
す。多くの「スノー・バード」は
フロリダまで車でドライブしたり飛行機を使ったりしていますが、このご夫妻の場
合、フロリダへの移動は「オート
・トレイン」と呼ばれる電車を使います。客車の後ろに貨車が付いている物で、人
間と車を両方運んでくれます。日
本のフェリー・ボートを思い出してみて下さい。それが電車になったと思えば想像
が付くでしょう。
お電話でお話した時には「今日のフロリダはちょっと涼しいのですが73度(華
氏)です」とおっしゃっていました
。華氏73度と言えば摂氏21−22度。羨ましい!コネチカットは日中の最高が
摂氏でマイナス5度くらいです。
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