70話 「小さな起業家」
ニュー・イングランド通信
アメリカ人は日本人に比べて、自立精神が多いにある、と言われています。今回は「
起業スピリット」について考えてみましょう。
日本では子供が仕事をして、お金を稼いでいる姿をあまり見かけません。きっと、塾
やお稽古ごとに忙しいのでしょう。所が、アメリカの子供達は全く違います。起業スピリットを小さい頃から養っているとでもいうのでしょうか。
お小遣い稼ぎに様々なアイデアを使って、自分から仕事を探しています。
例えば、暑い夏の日に車を運転していると、「レモネード、25セント」という看板
を描いて、自分の家のドライブ・ウエーにドリンクの店を出している可愛い5−6歳の子供達を良く見掛けます。勿論、自宅の台所で作ったレモネードを紙コップに入れて売っているだけの、商売といえない程の商売。それでもビジネスはビジネスです。一日中、みせ番をして、通り過ぎる車に手を振って客寄せもし、汗水たらして稼ぐお金のありがたみは、しっかりと分かる筈。近所の知り合いが「義理」で買ってくれる程度でしょうか。段々、賢くなって、ただ店を出していても、あまり儲からないことが分かります。週末の暑い日に、近所でガレージセールがあります。この時とばかりに店を出すと、何と一日の売り上げが40ドル。上出来ですね。
次は、犬の散歩のアルバイト。犬は暑い日も寒い日も、晴れても雨が降っても、お散
歩に出掛けたいですよね。犬好きの子供は、近所のお年寄りのお宅に行って、「毎日、犬の散歩を引き受けますけれど、仕事、呉れませんか?」と申し出ます。犬が好きなら、学校から帰った後にちょっと運動がてら出来る、大して苦にならないアルバイトでしょう。時々、犬を3−4匹連れてお散歩している子供を見掛けますが、まとめてお散歩させれば効率も良くなりますね。
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