71話 「アメリカ人から見た日本人ビジネスマン」
ニュー・イングランド通信
日本とアメリカはビジネスの世界で大切なパートナーです。日本人のビジネスのやり
方は、果たしてアメリカ人ビジネスマンの目にどの様に映ったのでしょう?長年に渡って、日本を始めとして世界各国と食料品の輸出入ビジネスに携わっていらしたJoel Abramson さんにお話を伺いました。
開口一番、「日本人は大変正直です。そして、信頼関係を大切にしますね。」という
特徴を指摘して下さいました。
このhonesty(正直さ)と trust(信頼)は、時代を超えてビジネスに大切な二つの要素でしょう。現役を退かれたJoelさんは、この様に語って下さいました。「僕が仕事をしていた頃は、今と違ってファックスもE-メールもない時代です。電話で話して、相手が『それでオッケーだからこの話を進めて下さい』と言えば、その言葉を信じて早速手配をしなければ間に合いませんでした。相手がサインした書類がエアーメールで届くのなんか待っていたら、値段が変わってしまう事もしばしばですからね。となれば、相手の言葉を信じる事しか出来ません。後で、『そんな事は言わなかった』とか『申し訳ないけれど気が変わった』なんて言われてしまえば、ケンカにもならない訳です。でも、日本人のビジネスマンは必ず約束を守って呉れました。そこから信頼関係が生まれ、個人的なレベルの付き合いにまで発展し、今でも日本人の方とはお付き合いが続いています。
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