72話 「リクリエーショナル・農業」
ニュー・イングランド通信
ニュー・イングランド地方は、メイフラワー号に乗ったイギリス人がやって来て、最
初に開拓を始めた地方です。残念ながら、農業にあまり向いている土地ではない為に、かなり苦労をしたそうです。アパラチアン山脈を越えて、もっと西に開拓を広げてから、アメリカの農業が発展していったそうで、現在は、ニュー・イングランド地方の農業のやり方がリクリエーショナル農業ヘと形を変えています。
このリクリエーショナル農業とは一体どんな農業でしょうか？普通の農業なら、収穫
した果物や野菜を、卸し売り業者に渡し、アメリカ全国、そして輸出をして世界各国へ作物を運び、大勢の人に食べて貰うのが目的になるでしょう。所が、このリクリエーショナル農業は、お客様に農園に来て頂いて、楽しんで貰いながら、作物を買ってお持ち帰り頂くシステムです。日本では、いちご狩り、ぶどう狩り等がその良い例でしょう。ニュー・イングランド地方で、この時期に盛んなのは、リンゴ狩りです。背の低い種類のリンゴを植えて、しかも間引きをしない為に、枝をしならせて沢山実を付けている木が見渡す限りに植わっています。子供でも手の届く高さになっているので、誰でも参加出来ます。取ったリンゴを計り売りする所は、日本と全く同じです。又、お土産物売り場では、取れたての新鮮な果物
や野菜は勿論のこと、アップル・パイやジャムなどの果物の加工品も売っています。
|
