126話 「アップル・サイダー」
ニュー・イングランド通信
先月お話したコネチカット最大の果樹園のライマン・オーチャードでは、
毎年、アップル・サイダーを作っている工場(サイダー・ミル)を見学して、
試飲させて頂くツアーに参加していました。そこで、日本の皆さんに、
アップル ・サイダーとはどんな物か、ご紹介しましょう。
サイダーと聞くと、日本の皆さんは「炭酸飲料」と思われるのではないでしょう
か。
実は、このアップル・サイダー とは、絞りたての濃度の濃いアップル・ジュース
なんです。皆さん自宅でリンゴをすって、ガーゼで濾してみて下さい。
茶色い汁が出てくると思います。正に、これがアップル・サイダー。
日本では、透き通ったアップル・ジュースに馴染みが深いので、
色を見るとビックリするかも知れませんが、その美味しさは格別です。
サイダー・ミルと呼ばれる工場では、全てがオートメーション化されています。
先ず、リンゴは清潔に何度も水洗いされた後、ベルトコンベアーで運ばれ、
大きなプレスする機械に入れられます。布製のろ過する装置の下から、
ジューシーなアップル・サイダーが出てきます。機械でプレスする為に、
残ったリンゴの繊維は、まるでかんな屑のようにサラサラ。この残りカスの部分は、
更に家畜のエサとして使われ、全く捨てる部分がありません。
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