129話 「ボランテイア Reading for the blind」
ニュー・イングランド通信
9月11日のテロ事件以来、アメリカ全土で色々な活動が盛んに
行なわれています。チャリテイー・コンサートの募金集め、
グランド・ゼロと呼ばれる現場に出掛けての様々なボランテイア活動。
ボランテイア活動は実にアメリカ的な精神で、宗教、人種、国籍が
入り交じっているアメリカで、それらを全て超越している「アメリカン・
スピリット」です。さて、今週はコネチカット州サウスベリーに住む
van Lier ご夫妻がこつこつと続けている "Reading for the blind"
というボランテイアをご紹介しましょう。
ワールド・トレード・センター事件のニュースの中に、目の不自由
な方が盲導犬に導かれて難を逃れた、という報道があったのを
覚えていらっしゃいますか?目の不自由な方々は様々な助けを
必要としますが、「本が読めない」というのも実に不自由なことの
一つです。その様な方達の為に、アメリカには、本を読んで
テープに納め、図書館がテープを貸し出すシステムがあります。
そのテープ作りのボランテイア活動を、ご夫妻でチームを組んで
やっていらっしゃるのが、LenさんとMurielさんです。本を読む
ナレーター役はご主人様。そして、録音機械を操り、ご主人の
読み間違えをチェックするモニター役は奥様。地元の図書館にある
録音施設にやって来て、毎週二時間、テープ作りに励んでいます。
ご主人様は実に素敵な声の持ち主で、日本でもケーブルTV番組
ではお馴染みのデイスカバリー・チャンネルや地元のケーブルTVの
コマーシャルでナレーターを勤めるセミ・プロです。お二人で作った
テープの間違えを更にチェックするリビューアーを含め、三人一組の
構成で出来上がっているボランテイア活動です。
|