131話 「狩猟民族の長の仕事」
ニュー・イングランド通信
ホリデー・シーズンには家族で集まって食事をしますが、アメリカの
男性が台所仕事を良く手伝う、というのは日常生活の中だけでなく、
パーテイーの際にも良く見掛けます。最近は、日本の男性も、良く
家事を手伝うようになったようですが、どうも狩猟民族の血を引く
アメリカの男性のそれとはちょっと違うような気がします。
料理好きの男性が、台所に立って自慢料理を作る、というのは
別にしておきましょう。ごく普通の家庭の男性がパーテイーで手伝う
場合は、先ず、ドリンク。オードブルなどの食べ物を作ったり、お客様に
薦めるのはホステスであるその家の主婦がしますが、飲み物はホスト
であるその家の主人の仕事です。日本のように、女性がお酌をする
なんて事はありません。そして、デイナーが始まり、メイン・コースの
肉料理であるターキーやハムの丸焼きがテーブルに登場しますと、
必ずその家のご主人が上手に肉を切り分けてくれます。最初は、
ご主人が奥さんのお手伝いをしているのかと思いましたが、どうやら、
これは狩猟民族の長としての役割のなごりの様な気がします。
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