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第13話 「ベツレヘムからカード」

 クリスマス・カードを送りあって近況を伝えたり、日頃のご無沙汰をお詫びすると言う習慣は、宗教に関係なく世界中の人々が利用しています。日本では年賀状がこの役目を果たすので、クリスマス・カードはプレゼントに添える位かも知れませんが、欧米では宗教の違う人々もいるので“Merry Christmas”では無くて“Seasonal Greetings”と言うカードを送る人もいます。つまり、大まかな意味では世界中の人がこの時期に何かの形で年に一度の連絡を取り合っている事になりますね。

 さて クリスマスはイエス・キリストがベツレヘムの馬小屋で産まれた日を祝うお祝いです。もし、あなたの所へ「ベツレヘム」からカードが届いたら、これは素敵な記念になると思いませんか?実は私の住む町の隣りの隣りに「ベツレヘム」と言う町が本当に在るのです。小さな町で普段はとても静かな所ですが、この「ベツレヘム」の郵便局の消印を押したクリスマス・カードを送りたいと願う人々が毎年訪れるため、一年に一回この時期だけは、この町の郵便局が大変な忙しさになるのです。

 私も今までに何回かここからクリスマス・カードを出しました。普段消印なんて気にせず、封筒を開けて中身ばかりを見る事が多いので、カードの中に入れる手紙に「このカードはベツレヘムから送っています。封筒の消印を良く見て下さいネ」と書き添えました。アメリカの切手が張ってあるのに効果が上がり過ぎてしまって「本当にイスラエルのベツレヘムへ行ったの?」なんてお返事を貰ったりもしました。 私のカードがちょっとした「カンバセーショナル・ピース」になったようで、このアイデアは大成功。私と同じ事を考える人がたくさんいるのも肯けます。
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