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第33話 「ピューター」

 皆さんはピューターと言う金属をご存知ですか?日本で一般的に知られている金属には 金、銀、銅、アルミニュウム、ステンレス、等があります。日本ではあまり馴染みの無いピューターと言う金属ですが 実は西洋では大変古くから用いられています 。その紀元をたどると なんと1400年BCにまでさかのぼると言う事で 古代エジ プトやヨーロッパで盛んに使われていたものです。

 辞書を引いてみますと ピューターとは「すずと鉛の合金」と書いてあります。鉛は体に有害であると言う事が分かってからは ピューターの原料は92%がすず、6% がアンテイモニー、そして2%が銅、と言う配分料の組み合わせの合金に成りました。従って 体に有害な物質は全く入っていないと言う事で 安全面では全く問題がありません。仕上げが銀のようにピカピカ光るブライト仕上げと つや消しのサテン仕上げの2種類があり、それぞれに特徴があります。ブライト仕上げは一見すると銀と見分けがつかないほど ピカピカですが 銀のように色が変わって 始終磨かなければいけないと言う手入れが要りません。サテン仕上げは落ち着いた仕上げで 時間が経つに連れて色がくすんで来るとアンテイークの感じが出て 欧米の人達にはそれが魅力に成るようです。とにかくどちらも手入れが簡単でデイッシュ・ウオッシャーにも入れられると言う事です。

 アメリカには ヨーロッパからの移民と同時にこのピューターの製法が紹介され アーリー・アメリカンの家では 花瓶やキャンドル・ホールダーは勿論の事、食器も殆ども物がピューターでした。デイナー・プレート、ビアー・マグ、ワイン・グラス、そしてお盆やスープ皿、等名前を挙げるときりがありません。 また 兵隊の制服のボタンなどもピューターで作られていました。
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