第1話 ミネソタのイメージ、昔と今
ミネソタからこんちには。と書いた途端、「なんだ、ミネソタか」とか「ミネソタっ
てどこ」なんていう声が聞こえてくるような気がするんですが、気のせいでしょうか
。残念だけど案外当たってたりして。日本はアメリカといえば今だにビックシティか
カントリーロードだから仕方がありませんよね。マスコミもミネアポリスという中小
都市で起きていることなら、ニューヨークあたりでも起きているだろうと思いこんで
素通りしてしまうみたいだし。
ミネソタについての有名な思いこみといえば、戦後日本で「ミネソタの卵売り」とい
う流行歌がありました。あの歌は、聞く側はともかく、作った側もなんとミネソタを
知らないで書いたとどこかで読んだことがあります。「ココココ、コケコッコー」と
いう歌詞は、東京の練馬のにわとりの声だったとか。ミネソタで生まれ育った私の主
人がいわく、「ミネソタにはミルシティ(穀物都市)のニックネームで発達したミネ
アポリスがあるし、パンケーキなんかを作るのに穀物と卵は切っても切れない仲だか
ら、ミネソタの卵が有名になっても構わない。しかし情報がそれだけでミネソタのイ
メージがステレオタイプされてしまったら残念だ。」
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