台湾誘拐ビジネス 第5回

元中日ドラゴンズ投手で、現在台湾プロ野球で活躍中の郭源治さんの長女彩悠ちゃん(八)が五月二十八日に誘拐され、三日後に解放されるという事件が発覚した。
 またもや、有名人を狙った誘拐事件。いったい、台湾の治安はどうなっているのか。台湾の駐日代表機関である「台北駐日経済文化代表處」関係者にインタビューした。

ー 白暁燕さん誘拐殺害事件の逃亡犯三人(林春生、陳進興、高天民)から、五月二十八日、捜査当局当てに届いた手紙には何と書かれていたのか。ー

「この事件は、われわれ三人だけでやった。これまで逮捕された九人のうち六名の名を挙げ、どうして無実の妻や兄弟、ガールフレンドを逮捕するのか。彼らは関係ない。すぐに釈放して欲しいという内容だった」

ー 六人とはどういう人達なのか ー

「林の弟・林致能、陳の妻・張素真、陳の妻の弟・張志輝、陳の縁戚・呉在培、林の恋人・陳少玉、林の元恋人・許嘉恵の六人のことだ」

ー 逮捕された九人のうち、この六人を除くあとの三人はどいう人達なのか。ー

「親族や恋人といった関係ではなく、犯人達が誘拐したときに使用した携帯電話の『偽造番号』を提供した技術屋だ。この誘拐殺人事件では、他人の携帯電話の番号謄本を勝手にコピーして使った」

ー 手紙の文面には、暁燕さんに対する謝罪の言葉はなかったのか ー

「『三絛命曾還也』と書かれていた。三人の命で償いたいというほどの意味だ。しかし、自主するとか出頭するとかいう言葉はなかった」  



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