(コラム一覧へ)

〜日本人唯一のマン島T.T.チャレンジ編〜その5
〜NO.2〜

国際A級ライダー 前田淳

逆に全員でスタ ートしたらトップから離されても、集団に着く事で自然と自分のアベレージも上がるものだが、完全に一人でスタートをするという事は、コースを完璧に熟知していなければならない。スタート前コースを思い出そうと思っても、
全然それがつながらない。 いまからレースをする怖さではなく、”コースを知らない”という日本では、いやレース活動を行って初めてのプレッシャーが自分を襲っていることだけは、今でもはっきり覚えている。  41.42.43とスタートをきっていく。ゼッケン46番の自分ももうすぐスタートだ。進行の人にスタートラインにマシンをあわせるように言われる。スタート直前、俺の肩を両手で押さえて待機。やけにその肌の暖かみがツナギを着ている俺の肌にも伝わってくる。そして手が離されると同時にスタート!いきなり全開区間が続くんだが、全開しつつもタイヤを少しいたわり、動態視力をレーシングスピードにあわせる作業を意識的に行った。やっぱウォーミングアップラップが無い!ってのは辛いよなぁ〜



page 1 2 3
次へ