104話 「母の日・父の日」
ニュー・イングランド通信
５月と６月は、それぞれ「母の日」と「父の日」が祝われます。アメリカで発生し
たこの習慣は、日本でもすっかり定着しています。
プレゼントを売ろうとするデパートの商戦、カードを売ろうとする業界など、TVやラジオのCMでも盛んに耳にするこの二つの行事です。
所がその動きに反して「NYの小学校では、今年から『母の日』と『父の日』のカードを作るのを止めました」と言う報道に、現在のアメリカの家族構成が多様化していることを目の当たりにしました。アメリカでは、離婚再婚が多く、そのはざ間に置かれる子供達には、実母、実父に加え、養母、養父が居る為に、母や父と呼ぶ人が二人づつ居ることは決して珍しくありません。又、ゲイのカップルが養子縁組をして子供を育てている場合、両方とも男性である為に「母」と呼ぶ人が居ないと言う家族構成の子供も居ます。そんなアメリカの実状を考慮し、小学生に小さい頃から「ポリテイカリー・コレクト」（多種多様な立場の人を誰も傷付けない様に配慮する心遣い）を学ばせると言うことに重きを置いて、学校では「母の日」も「父の日」も特別なことを
しないという決定をした、というのです。
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