112話 「日本語の発音が変わった?」
ニュー・イングランド通信
最近の日本のポップスを聞いていると、日本語の発音が変わってきたように思います。先ず、子音の発音がとても強くなった事でしょう。「T」「SH」の音が強くなっ
て、まるで英語の発音さながらです。次に、日本語には元々なかった「L」の音が、
日本語のあいまいな「R」にとって変わってしまったことです。
例を挙げてみましょう。たとえば「唇」と言う言葉はローマ字で表せば
「kuchibiru」であり、日本語のラリルレロは英語のLとRの舌の位置の中間に舌を
置いて発音する、といわれています。所が、最近の若い歌手の方々は「kuchibiLu」
と発音しているように聞こえます。今まで日本人が苦手と言われていた「L」の発音
が出来るようになった、と喜ぶ見方もあるでしょうが、母国語の日本語がちゃんと発
音出来なくなってきた、と嘆く見方も出来ると思います。アジア圏の外国人歌手に日
本の歌を歌ってもらった方が、ずっと日本語らしいというのもちょっと嘆かわしいか
な?と思ったり、、、。
言葉は時代と共に変わって行く物です。日本で問題にされていた「れる、られる」論
議(可能を表す「食べられる」、が「食べれる」になったこと)も、今では全く普通
の事として受け入れられ、一般的に使われるようになりました。
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