そんな時には、銀行が発行する小切手が使われます。個人が発行する
パーソナル・チェックでは不渡りにならないとも限りませんが、銀行が発行する
小切手なら不渡りにならない、ということで信用出来るわけです。しかし、
この信用できる銀行発行の小切手の限度額は、上記の10万ドル(約1300万円)
までです。高額なお金を安全に相手に渡すには、この安全な範囲までの金額の
小切手を数箇所の銀行で発行してもらわなければなりません。
例えば、8千万円の
家を買ったとしましょう。頭金を差し引いても、引き渡し時には5千万円以上の
お金を用意しなければなりません。これを一箇所の銀行が発行した小切手一枚で
支払ったとしたら、どんなリスクを背負い込むことになるのでしょう?万一、
小切手を発行した後、受け取った相手が現金化する前に銀行が破綻してしまった
場合、大変なことになりかねません。買い手も売り手も両方を守る為には、
5つの銀行に行き、それぞれの銀行で1千万円ずつの口座を開き、お金を
移動させます。そして、それぞれの銀行から1千万円の小切手を発行して
もらうのです。1千万円の小切手5枚(合計5千万円)を渡せば、万一のことが
あっても安心、というわけです。
アメリカではなんて面倒くさいことをするんだろう?と思われるかもしれません
が、
日本もペイ・オフ解禁になったのですから、これからは、アメリカで行われている
こんな方法で自分のお金を守るしか、良い方法はないのかもしれませんネ。
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