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 この違いを見て「日米、結構似ているじゃないか」と思うか「日米でこんなにも違うのか」と思うかは受け取り方によるのでしょう。「雪だるま」と「スノーマン」。同じ物をイメージしていると思って一緒に作り始めたらこんなにも違う結果になってしまった。何だか日米の合同プロジェクトでビジネスの世界でも起こりそうな事の様にも思います。お互いに「常識」と思っていた尺度が違っているのですね。人間の考え方、物の見方、こうあるべきだと言うルールなどは往々にして後天的に周りから教えられた事が多いものだと感じます。

 アメリカに来て間も無く、アメリカ人の友人と満月を見ていた時の出来事です。大きな満月を見ながら友人は月の影を指差して「ほら、あそこが目で鼻で口なのよ。アメリカでは月は人間の顔に見えるって言うのよ。」「どこどこ?エー?あれが顔なの?顔には見えないけどなー?」日本から見る月の角度とアメリカからでは違うのかと思ってよくよく見たのですが、どうしても私の目には顔の様に見えません。今度は私の番です。「日本では月にウサギがいてお餅をついているって言うのよ。ほら、あそこがウサギの耳。そんな風に見えない?」「???」二人とも子供の時に「月の影は...のように見える」と言われたのでそんな風に見えてしまうのかも知れません。

 国際化を目指す日本人は、自分達が教えられた「日本の常識」を世界で振り回すのでは無く、世界各国の人達はそれぞれ違った考え方、物の見方をしている事を覚え、「ヘエー、そういう考え方もあるのか」と柔軟に受け入れて、公平に判断して一番良い物を選択する事が大切なのでしょうね。
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