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15話 「盲導犬」

ニュー・イングランド通信

皆さんは盲導犬を町で見掛けた事が有りますか?私は 日本よりもむしろアメリカに来てからの方が 良く盲導犬を見掛けます。先日 ニュー・イングランドで唯一の「盲導犬の訓練所」を訪問したので 皆さんにもご紹介したいと思います。

990922-1.jpg (12k) “FIDELCO"という名前のこの盲導犬訓練所は ジャーマン・シェパード専用の訓練所です。創設者のMr.&Mrs.コマンドご夫妻は 1960年から ジャーマン・シェパードが大好きでブリーダー(繁殖させ飼育する人)をして、その犬達を警察犬用、盲導犬用としてトレーナーに渡していました。そして20年後に 非営利の団体として 盲導犬の訓練所である”FIDELCO"を初めました。ここは全米にある14の訓練所の中の一つですが ニュー・イングランド地方ではただ一つ。NYやボストンなど大都市での地下鉄やバス、飛行機等の公共の交通機関を利用したり 都会の交通量の多い場所での盲導犬利用者達の為に多いに役立っています。

990922-2.jpg (12k) 国や州からの援助を全く受けないこの団体は 多くの心有る人達の寄付やボランテイアによって支えられ、大きく成長しています。そのボランテイアの一つは「小犬の里親」です。生まれてから8週間程度の小犬は 母親から離されて14−16ヶ月になるまで「里親の元」で育てられます。その間 里親達は週末のセミナーに参加し、将来の訓練の元になる躾やゲームを家庭で教え込みます。小犬に情がうつって 家族の一員になった頃には 又 訓練所に返さなければなりません。辛い別れが来るのですが それが「里親の仕事」なのです。その後 6−9ヶ月間の毎日のトレーニングを経て やっと盲導犬の誕生です。その後 10−12年の間 盲導犬は正に「ご主人様の目」となって 働き続けるのです。
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